助成金制度は通常、年度単位で予算が立てられており、年度初めに多くの制度の創設や改廃が行われます。今回は、企業で活用されることが多い「両立支援等助成金」の中から3つのコースを取り上げ、2026年度の主な変更点を分かりやすく解説いたします。

出生時両立支援コース(男性の育休取得)

出生時両立支援コースは、男性が育児休業を取得しやすい環境を整え、実際に男性従業員が育休を取得した際に受け取れる助成金です。制度は「①男性の育児休業取得」と「②男性育休取得率の上昇等」の2つに分かれています。

2026年4月1日より、②について対象となる企業の範囲が拡大されました。これまで資本金が中小企業の基準を超えているために要件外となっていた企業でも、業種に関わらず「常時雇用する従業員が300人以下」であれば対象となります。

育休中等業務代替支援コース

育児休業や短時間勤務を利用する従業員の代わりに業務を行うスタッフに手当を支給したり、代替要員を新規で雇い入れたり(派遣での受け入れを含む)した場合に受給できる助成金です。このコースには「①育休中の手当支給」「②短時間勤務中の手当支給」「③育休中の代替要員の新規雇用」の3つのメニューがあります。

2026年4月1日より、①と②については対象となる事業主の従業員数要件が撤廃されました。また、③については業種を問わず「常時雇用する従業員が300人以下の事業主」へと対象が拡大されています。

さらに、業務を代行した従業員へ支給する「業務代替手当」について、助成金の算定対象となる期間の上限が「2年間」へと延長され、代替業務が長期間にわたる際にも助成金の対象になりやすくなりました 。

介護離職防止支援コース

従業員の介護離職を防ぐための取り組みを支援する助成金です。2026年4月1日からは、新たに「有給の介護休暇」を導入し、実際にその休暇を利用した従業員が出た場合などに、要件を満たすことで30万円(1回限り)が支給されます。

さらに、1事業年度において介護休暇を「年10日以上」付与する制度を導入した場合は50万円が加算されます。また、制度利用者が有期雇用労働者(パートタイムや契約社員など)であった場合は、さらに10万円が加算される仕組みになっています。

【助成金活用に関するご注意】
助成金には国ごとに予算枠が設けられているため、いざ活用しようとした時にはすでに受付が終了している可能性もあります。ご活用の検討にあたっては、お気軽にご相談ください。

社労士 戸田

助成金は「事前の判断」で結果が大きく変わります

採用や制度変更を検討されている場合は、実行前に一度ご相談ください。