賃金の額は原則として労使間で自由に決めることができますが、企業が従業員に支払わなければならない「最低限の時給額」として、法律で「最低賃金」が定められています。今年度も大幅な引き上げが行われますので、その概要と新しい賃金額を確認しておきましょう。

最低賃金の種類と今年の改定時期

最低賃金には、各都道府県ごとに設定される「地域別最低賃金」と、特定の産業に従事する方を対象とした「特定(産業別)最低賃金」の2種類があります。

2026年度の「地域別最低賃金」については、すべての都道府県において年内に改定される見込みとなっており、最も遅い県でも2026年12月2日に発効される予定です。

2026年度の引き上げ額の動向

厚生労働省は毎年、地域別最低賃金の改定の目安額を都道府県ごとに「A〜C」のランクに分けて提示しています。2026年度の目安額は「Aランクが54円、B・Cランクが56円」とされていました。

しかし、各都道府県の労働局で審議が行われた結果、目安額と同額の引き上げとなったのが「14都道府県」、目安額をさらに上回る引き上げとなったのが「33府県」となりました。最終的な最低賃金額と発効日は、官報に公示されることで正式決定となります。

【都道府県別】2026年度 地域別最低賃金一覧

都道府県改定前改定後引上額発効年月日
北海道1,075円1,131円56円2026年10月1日
青森1,029円1,090円61円2026年10月29日
岩手1,031円1,090円59円2026年12月1日
宮城1,038円1,098円60円2026年10月1日
秋田1,031円1,090円59円2026年10月14日
山形1,032円1,092円60円2026年10月30日
福島1,033円1,094円61円2026年10月16日
茨城1,074円1,136円62円2026年10月18日
栃木1,068円1,125円57円2026年10月1日
群馬1,063円1,120円57円2026年10月3日
埼玉1,141円1,196円55円2026年10月1日
千葉1,140円1,195円55円2026年10月1日
東京1,226円1,280円54円2026年10月1日
神奈川1,225円1,279円54円2026年10月1日
新潟1,050円1,108円58円2026年10月1日
富山1,062円1,119円57円2026年10月1日
石川1,054円1,113円59円2026年10月3日
福井1,053円1,112円59円2026年10月4日
山梨1,052円1,113円61円2026年11月1日
長野1,061円1,117円56円2026年10月2日
岐阜1,065円1,121円56円2026年10月1日
静岡1,097円1,154円57円2026年10月15日
愛知1,140円1,195円55円2026年10月1日
三重1,087円1,143円56円2026年10月1日
滋賀1,080円1,136円56円2026年10月3日
京都1,122円1,180円58円2026年11月16日
大阪1,177円1,231円54円2026年10月1日
兵庫1,116円1,172円56円2026年10月1日
奈良1,051円1,107円56円2026年10月4日
和歌山1,045円1,101円56円2026年10月3日
鳥取1,030円1,090円60円2026年10月3日
島根1,033円1,092円59円2026年10月10日
岡山1,047円1,104円57円2026年10月2日
広島1,085円1,141円56円2026年10月11日
山口1,043円1,101円58円2026年10月8日
徳島1,046円1,103円57円2026年11月1日
香川1,036円1,092円56円2026年10月1日
愛媛1,033円1,093円60円2026年11月1日
高知1,023円1,086円63円2026年10月29日
福岡1,057円1,114円57円2026年10月4日
佐賀1,030円1,095円65円2026年11月15日
長崎1,031円1,087円56円2026年11月2日
熊本1,034円1,092円58円2026年12月1日
大分1,035円1,096円61円2026年11月1日
宮崎1,023円1,085円62円2026年10月24日
鹿児島1,026円1,090円64円2026年10月25日
沖縄1,023円1,086円63円2026年12月2日

※上記は2026年9月4日時点の答申状況に基づくデータです。

【給与計算における実務上のご注意】
最低賃金の引き上げ額が決定した後は、自社のパートタイム・アルバイト従業員等の時給が新しい最低賃金を下回っていないか、必ず確認を行ってください。発効年月日以降の労働分からは、改定後の時給額以上を支給する必要があります。